【ごんぎつねの指導案】発問や板書計画を徹底解説!クライマックス(第6場面)はどう教える?

ごんぎつね 指導案

新見南吉の「ごんぎつね」は小学4年生の国語教科書に取り上げられる定番の童話です。

(1980年からずっと掲載され続けています)

ごんぎつねを国語授業の題材とするときには、生徒がごんの行動や心情を理解するように仕向けることが大切です。

物語の中での場面の移り変わりを、ごんの心情の移り変わりと関連付けて理解していくのが指導案を考えるうえでのコツといえるでしょう。

この記事では、ごんぎつねの指導案作成や板書計画を行っている方向けに、教材の読み解き方をわかりやすく解説いたします。

ごんぎつねの指導案:作成のポイント

まずは、ごんぎつねの指導案を作成する際のポイントを5つにまとめます。

ごんぎつねの指導案作成:5つのポイント


  • ①物語のあらすじを理解し心に残った場面を共有する
  • ②ごんはどんなきつねなのか
  • ③ごんの気持ちを読み取る
  • ④兵十の気持ちを読み取る
  • ⑤第6場面(クライマックス)の指導方法を押さえる

それぞれの項目について、順番に見ていきましょう。

①物語のあらすじを理解し心に残った場面を共有する

まずは、生徒同士で物語の中で「心に残った場面はどこか」を発表しあってもらいましょう。

最初に意見を言い合うことで、物語のいろんな解釈の仕方があることがわかります。

自分の考えと違った意見はどのようにして生じたのかを考えていくことで、物語を深く読み込んでいくことが目的です。

一方からだけでなく、多方面から物語を解釈することができるようになることが大切です。

②ごんはどんなきつねなのか

次に、ごんの生い立ちや境遇について、物語の中から読み取れる情報を整理しましょう。

ごんの生い立ちや境遇について理解することで、一見不可解にも思えるごんの行動について、理解することができるようになります。

特に、「ひとりぼっちであること」がいたずらを繰り返す原因となっていることが理解できれば良いです。

③ごんの気持ちを読み取る

さらにごんの心情や気持ちの読み取りを深めていきましょう。

具体的には、ごんの心情が分かる文を見つけて、ごんの行動と関連づけて考えます。

例えば、次のような部分を参考にしてみてください。

ごんがいたずらする理由は?

ごんが「人間との関わりをもちたがっていること」に気づきます。

兵十のおっかあのそう式を見たごんの気持ちは?

ごんが自分のいたずらと兵十の母の死を結び付けて後悔している様子から、ごんの素直さや優しい気持ちを持っているきつねだと気づきます。

兵十と加助の話を聞いたごんの気持ちは?

「引き合わないなあ」と言いながらも、くりを届け続けるごんのやさしさに気づきます。

④兵十の気持ちを読み取る

ごんの相手役となる兵十についても、心情の変化を読み取ることで作品への理解を深めることができます。

最後の最後で、ごんに対する気持ちが変わった兵十の気持ちの移り変わりを読み取りましょう。

兵十の心の変化が読み取れる表現の部分

「~しやがった」「~めが」という表現が、兵十のごんに対するどんな気持ちがあるのかを考えましょう。

兵十のごんの呼び方に着目する

「あのごんぎつねめが」から「ごん、おまいだったのか…」に変わった瞬間の兵十の気持ちを考える

火なわじゅうをばたりと取り落とした時の気持ちを読み取る

火なわじゅうをばたりと取り落としてのはなぜか?を考えましょう。

兵十は何にショックを受けたのでしょうか。

⑤第6場面(クライマックス)の指導方法を押さえる

これまでの場面でのごんの様子を振り返りながら、うなづいた時のごんの気持ちと、銃を取り落とした兵十の気持ちを読み取ることが目標です。

第6場面(クライマックス)では次のような項目に着目して授業をすすめましょう。

第6場面(クライマックス)の読み取り


  • 「その明くる日」のそのとはいつのことを示しているのかを確認する
  • 兵十の「ようし。」の後に続く言葉を考える
  • 「ぬすみやがった」「ごんぎつねめ」という発言から兵十の気持ちを読み取る
  • かけよった時の兵十の気持ちを考える
  • 兵十の目線に着目する
  • 目をつぶったまま、うなづくごんの気持ちを考える
  • 火なわじゅうを取り落とした兵十の気持ちを考える

ごんぎつねの板書計画

ごんぎつねを読み取るには、挿絵を有効的に使うのがポイントです。

物語の場面やごんや兵十の心情や心情の変化を関連付けながら、深く読み進めることで作者の意図に近づくことができるでしょう。

ごんの行動と兵十の気持ちの関係性を読み取る

場面ごとに、ごんの行動に対する兵十の気持ちが分かるように書き込めるように工夫しましょう。

具体的には、以下のような事柄を参考にしてみてください。

板書計画:ごんの行動と兵十の気持ちの関係性を読み取る


  • 黒板を縦に三つに分けて、場面、ごんの気持ち、兵十の気持ちの関連性が分かるように板書する。
  • 場面からごんの行動を抜出し、ごんの行動に対する兵十の気持ちをマインドマップで広げていく。

ごんの気持ちの変化を読み取る

ごんの気持ちについての意見は、心情の変化が目で見て分かるように時系列に整理しましょう。

ごんの気持ちの変化については、「兵十に償いをしようと思った理由」や「これはしまった」と思った時のごんの気持ちに対する発言が出るように発問するとよいです。

発言を引き出す板書計画

生徒は、先生が黒板に書く場所がないと、発言を遠慮してしまうこともあります。

たくさんの意見が追加で書き込めるように、あらかじめ発言を引き出すことを想定した板書計画が必要です。

子供たちの発言は紙に書かせ、黒板に掲示するかたちにするなどの工夫も良いですね。

挿絵やごんや兵十の気持ちは、紙で掲示する方法がおすすめです。

時系列に並べやすく、違う意見が出てきたときでも実際に移動させて子供たちに確認させることもできます。

ごんぎつねの作者:新見南吉の生涯に触れる

ごんぎつねの作者である新見南吉の生涯についても紹介できるとさらに良いです。

なぜ、新見南吉は「ごんぎつね」で悲劇のクライマックスを置いたのか?

新見南吉の生い立ちはお世辞にも幸せな人生ではありませんでした。

実母は早くに亡くなり、養子として祖母に預けられたりと子供時代は孤独に耐えながら過ごしていたと言われています。

ごんぎつねのごんも孤独なきつねです。

ごんは新見南吉の分身だったと考える人もいます。

自分の分身とも言えるごんをなぜハッピーエンドにしなかったのか。

余裕があれば、新見南吉の生涯に触れながら話し合いしてみるのも良いでしょう。

「作者の意図を考えながら読む」を具体的に指導するには?

作者の意図を考えながら読むことは小学生には難しいことです。

しかし教師の働きかけによっては小学生でも作品を深く理解することは可能なのです。

自分で作品を読み込むことは当然ですが、他人との解釈の違いや感じ方の違いを比較することも大切です。

自分以外の人の作品の解釈を知ることで、作品を多方面から見ることができ作者の意図にも近づけるはずです。

まとめ

今回は、ごんぎつねの指導案作成方法について解説いたしました。

「ごん」と「兵十」の気持ちを読み取り、叙述に即して書くことができ、発表できれば正解です。

いろんな解釈が出てくるはずなので板書は計画的に行ないましょう。

兵十の心情変化がクライマックスに凝縮されていることにも注意しておいてください。

6場面だけが濃い内容になりがちですが、6場面までのごんの行動や心情変化をしっかりと読み取れていないと、目をつぶったままうなづいたごんの気持ちにはたどり着けません。

こまめに場面のふりかえりをすれば子供の理解にもつながります。

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