わらしべ長者の意味とは?【宇治拾遺物語】現代語訳のあらすじと教訓を解説!

わらしべ長者とは

  • あの人は「わらしべ長者」のように出世した
  • 不動産投資で成功するコツは「わらしべ長者」から学べる

ビジネスの場でときどき耳にする「わらしべ長者」という言葉。

なんとなく意味は分かるけれど、どういう由来があるのかはいまいちよくわからない…という方もひょっとしたら多いのではないでしょうか。

この記事では、わらしべ長者とはどういうものなのか?について、元のお話のあらすじまでさかのぼって説明します。

ビジネスで成功したい!という気持ちをお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

わらしべ長者とは?

「わらしべ長者のように成功した」といった場合には、最初は貧乏だった人が、物の交換を上手に繰り返すことによって金持ちになった場合に使われます。

不動産投資などで成功した人の中には、まさしく「わらしべ長者」というべき成功方法を実践した人が多くいます。

具体的には、最初は小さな不動産物件を購入し、その物件の価値を高めて転売、さらに値段の高い物件を手に入れてまた価値を高め、さらに高い物件を購入…。

というような成功の仕方を指します。

もちろん、不動産投資に限らず、さまざまなビジネスの場でも「わらしべ長者のような成功」を果たした人はたくさんいます。

くわしく理解するために、以下では「わらしべ長者」のオリジナルの物語を、簡単な現代語訳あらすじで紹介しましょう。

(「わらしべ長者」は、宇治拾遺物語という古い文献に出てくるお話です)

わらしべ長者のあらすじ(現代語訳)

何をやっても上手くいかない貧しい男が、運を授けて欲しいと観音さまに願掛けをする。すると観音さまが現れ、お堂を出た時に初めて手にした物を大切にして西へ行くようにと言われる。

男はお堂を出たとたん転んで一本の藁を手にする。それを持って西へ歩いていくとアブが飛んできたので、藁でしばって歩き続けた。泣きじゃくる赤ん坊がいたので、藁につけたアブをあげた。すると母親がお礼にと蜜柑をくれた。

木の下で休んで蜜柑を食べようとすると、お金持ちのお嬢様が水を欲しがって苦しんでいた。そこで蜜柑を渡すと、代わりに上等な絹の反物をくれた。男は上機嫌に歩いていると倒れた馬と荷物を取り替えようと言われ、死にかけの馬を強引に引き取らされてしまった。やさしい男は懸命に馬を介抱し、その甲斐あって馬は元気になった。

馬を連れて城下町まで行くと、馬を気に入った長者が千両で買うと言う。余りの金額に驚いて失神した男を、長者の娘が介抱するが、それは以前蜜柑をあげた娘だった。長者は男に娘を嫁に貰ってくれと言い、男は藁一本から近在近郷に知らぬ者のない大長者になった。

わらしべ長者の主人公は、とても貧乏な青年です。

彼は最初、ワラしか持っていませんでしたが、そのワラをまずはミカンと、その次に絹の反物、馬…というように、相手のニーズに応じてどんどん物々交換していきます。

最終的に、青年は大富豪になるというお話です。

この物語からは、「物々交換は、必ずしも同じ値段のものどうしで成立するわけではない=相手のニーズによって交換が成功するかどうか決まる」という教訓を得ることができます。

これは現代のビジネスの仕組みを非常にシンプルに表現した物語ということができます。

物語の原話によっては結末が異なるケースも

ただ、この物語には原話がいくつか存在しておりそれぞれの結末は少し違っています。

今昔物語集では、馬と田を交換し、その後地道な農作業で豊かになるという結末を迎えます。

宇治拾遺物語においては、ワラから物々交換をしていき、最後には田と大きな屋敷まで手に入れ、その土地で子孫も残し、一族が栄えたという結末でした。

現代の日本で言われるわらしべ長者は、後者の宇治拾遺物語が原話になっているという事です。

わらしべ長者の教訓とは?読み解けば億万長者も夢じゃない!

わらしべ長者にみる物々交換の例

それではまず何をどうしてわらしべ長者になったのかという疑問から。

わらしべ→みかん三個→反物三本→馬→田畑付きの屋敷

という風に物々交換をしています。

単純な物々交換ではないことに注意!

これは単に物々交換だけをしたのではなく、出会った人が困っている事に対し、自分の持っている物で、どれだけ助けられるかというアプローチをした結果大金持ちになったと言えます。

これを現代に置き換える事で、自分の資産をいかにして増やせば良いのかという事が見えてくるのです。

ここでいう資産は不動産の事です。

今現在保有する不動産の利益を計算した時に、今のまま保有するべきなのか、それとも一度売却して、その資金でまた新しい不動産を購入するのか、などといった考え方が、わらしべ長者にぴったりと当てはまるのです。

資産の組み換えを行い、資産の規模拡大する事でまた新たな資産形成を行なっていく事がわらしべ長者から学べます。

わらしべ長者の昔話は海外にもある?

わらしべ長者は海外にも似たような昔話が存在します。

その中から二つ紹介したいと思います。

インドの昔話「わらしべ長者」

まずはインド。

主人公はこちらもやはり貧乏な男性。

ある通行人から貰ったネズミの死体が長者への始まりでした。

何度も何度も物々交換をする内になんと、大金持ちの若い娘と結婚してしまうという物語です。

これは日本の物語ととても似ていて、交換する物が違うだけといった感じですね。

アンデルセン童話版のわらしべ長者「父さんのいうことに、間違いはない」

続きましては、アンデルセンの童話から。

この話は物々交換で財を成そうとした百姓夫婦の旦那の物語。

馬から始まり牝牛、羊、ガチョウ、雌鶏とどんどんランクダウンしていきます。

そして最後に手にしたのは、なんと腐ったリンゴでした。

そのリンゴを手にした旦那を見た英国紳士が一言言いました。

それを持ち帰り、あなたの行いを妻が褒めてくれたのならば、私は大升一杯の金貨を差し上げようじゃないかと。

この話を信じた旦那は家に腐ったリンゴを持ち帰り、妻に物々交換の内容を伝えました。

怒られると思っていましたが、なんと妻は全て旦那がやった行いを咎める事なく、褒め称えたのです。

それを目にした英国紳士は驚きましたが、約束通り大升一杯の金貨を渡し、百姓夫婦は大金持ちになったと言う物語です。

この話は日本の物語とは真逆のストーリーですが、最後は財を成すという所は同じですね。

ちなみにこの物語、父さんのいうことに、間違いはない、というタイトルです。

わらしべ長者のお話の分類:「観音祈願型」「三年味噌型」とは?

また、わらしべ長者には話の種類があり、大きく観音祈願型、三年味噌型に分けられます。

観音祈願型も三年味噌型も話の流れは似ているのですが、目的が違います。

観音祈願型

観音祈願型は、貧乏な男がどうにか現状を変えようと観音様に神頼みをする所から始まります。

観音様は男に、お祈りの後に最初に触ったものを大切にしなさいとお告げをしました。

すると男は神頼みが終わり振り返った時につまづき、一本の藁を掴みました。

お告げの通りその藁から物々交換が始まります。

藁、柑蜜、反物、馬、屋敷といった流れで物語が進んでいくのです。

三年味噌型

もう一方の三年味噌型の流れはこうです。

貧乏な男が大金持ちの娘と結婚しようとするが、大金持ちがある条件を出します。

それは、藁三本を千両に交換せよという無理難題でした。

ですが、結婚を諦めたくない男は旅に出ます。

その過程で藁、蓮の葉、三年味噌、名刀、千両と無事に物々交換をし、晴れて結婚、長者になったというお話です。

過程は似ていても目的が違うだけで、受け取り方も変わるのもまた不思議ですよね。

まとめ

昔話のわらしべ長者ですが、現代に通じるところもとても多くあるように思います。

温故知新という言葉があるように、昔を知る事で新しい知識、考えが浮かんでくることもあります。

物々交換というありふれた行動においても、自分がしっかりとした目的を持つ事がとても大切であると考えさせられます。

生きていく上で必要なスキルである事は間違いありませんが、その中で取捨選択をする必要があります。

その中にわらしべ長者という物語があっても良いのではないかと私は思います。

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